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婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…
婚約者に裏切られ、親友にも裏切られた私が後に掴んだ幸せは…
Auteur: 心優(mihiro)

第1話 違和感

last update Date de publication: 2025-11-13 15:59:33

「卓人〜! ゴミだけ出して行ってくれる?」

「おお〜分かった! じゃあ俺、先出るわ」

「うん、気をつけてね〜」

「おお」

バタン

ドアが閉まる音に、ぎゅっと胸が締め付けられて切なくなる。

──どうして先に行くかなあ〜

以前は、ずっと一緒に出勤してたのになあ〜

「あ、私も早く支度しなきゃ」

堀田菜月ほったなつき28歳 会社員(商品開発職)

先に玄関から出て行ったのは、

中嶋卓人なかじまたくと28歳 会社員(営業職)

私たちは、同じ会社の同期で、3年前から交際している。

入社当初は、同期の1人という認識しかなかったが、同期会で何度も会ううちに、意気投合したのだ。

2年付き合ってから同棲を始めて1年が過ぎようとしている。

1年前に、ようやく結婚する意思を固めたのか、プロポーズされ、お互いの親への挨拶も済ませ、

来月、婚姻届を提出して結婚式を挙げる。

しかし、結婚間近だというのに、最近、卓人の行動に違和感を覚え始めたのだ。

マリッジブルーなのか?

女性だけでなく結婚前の男性にもあるようだ。

ただの気の迷いかと思っていたが、どうも女の影が見え隠れしている。

そのせいで、私は色々詮索するようになってしまった。

今までなら卓人のスマホは、常にテーブルの上に置きっぱなしで、スマホ画面が見えるように上向きに置いていたのに、わざわざ下を向けて画面が見えないように置くようになった。

それに、最近ではバスルームにも、トイレに行く時もどこへ行くにも片時も肌身離さずポケットに入れて持ち歩くようになっている。

明らかに怪しい行動。

いくら鈍感な私でも気付く。

ある日、卓人がスマホを手に持ったまま、リビングでウトウトし始めた。

その時に、見えてしまったスマホの画面! 誰かとのメッセージのやり取りだ。

最初は、驚いて手が震えたが、それを私は冷静に自分のスマホで写真に撮っていた。

相手は、A会社Mさんという名前にしているようだ。本当かどうかは、分からない。

〈今度は、いつ会える?〉

〈土曜日なら大丈夫よ〉

〈じゃあ、又滑り台のある部屋に行こうな〉

〈また真っ裸で滑る?〉

〈もちろん! 気持ちいいからな 笑〉

と言うやり取り。

──何これ? ラブホテル? 気持ち悪い!

私とは、そんなラブホテルの部屋に行ったことなどない。

──週末に、会うんだ!

と思った。

今まで無頓着だった身なりも急に気にするようになった。特に下着を新調している。私が洗濯しているのだから、嫌でも目にする。

付き合い始めた頃は、そりゃあ少しは、気を使っていたのだと思うが、もう2年も経ち同棲を始めると、徐々に気が緩んで来たのか、部屋では寝癖は当たり前だし、オナラだって平気でするようになった。

そんな気の緩みも私には、全てを見せてくれているのだと嬉しかったのに……

1年前に、ようやくプロポーズ! 親にも紹介してくれて結婚式の日にちも決まったのに……

なのに、突然、変わってしまった。

選ぶ洋服の趣味が変わり、下着まで変わった。

平気で何年物かのゴムが伸びたようなパンツを履いたりしていたくせに、私が言ったせいか急にピチッとしたカラダのラインが分かるブランド物のボクサーパンツに変わった。

わざわざ鏡の前で「履き心地チェック!」とか言って、自分に酔っているようだった。

筋トレを始め少し筋肉もつけ出した。

極め付けは、『男性につけて欲しい香水ランキング1位』になった香水をつけるようになった。

自分の匂いを気にし出したのだ。

私は、その時に、

──あ〜この人、女が居る!

私じゃない誰かとお花畑に居るんだ!

と思ったのだ。

結婚間近なのに……浮気!

もう既に挙式披露宴の準備は、万端。

破談になれば、損害は計り知れない。

まだ、親には言えない。

──どうしよう

ただ遊びのつもりなのだろうか……

気づいてないようだが、ニヤニヤしながらスマホを見ながらメッセージを打っていることもある。

──許せない! 我慢出来ない……

もしかして、マッチングアプリでもしているのだろうか?

私に不満でもあるのだろうか?

なら、もう婚約破棄して、好きな女と一緒になればいいのに……

冷めてきている自分が居る。

でもまだ、今ならやり直せるかも……

淡い期待をしている。

恐らく28歳という年齢だから、彼はまだ良いが、私には後がないと思われているのかもしれない。

だから、バレてもきっと責められないとでも思っているのか?

ただ親にも紹介した手前、後戻りは出来ないと思っているのは、お互いそうなのかもしれない。

なら、遊びなんてやめて欲しい!

だから、いつかは辞めてくれるだろうと、この数ヶ月ずっと我慢して来たが、もう来月結婚するのに、辞めるどころかエスカレートしているように思える。

──もっと早くに、問い詰めれば良かった

認めるのが怖かったんだ。

もしかすると、相手は1人ではなく数人の遊び相手を確保しているのかもしれないとさえ思えて来た。

怖くて1人で確認することが出来ない。

私は、大学からの友達の美緒みおに相談した。

美緒には、結婚が決まってから半年前に彼を紹介している。

すると、

「え? そうなの? じゃあ真相を暴く?」と協力してくれるようだ。

美緒は、女の私たちだけなら出来ることが限られているので、美緒の会社の上司に相談してみる!と言ってくれた。

心強かった。本当は、こんな時どうすれば良いのかも分からないし、怖かったから。

そして、美緒がその会社の上司だという男性を紹介してくれて、協力していただくことになった。

「はじめまして、久慈くじと申します」

「はじめまして、堀田菜月ほったなつきです。お忙しいところ、申し訳ありません。よろしくお願いします」

なかなかのイケメン!

歳は、32歳だと言う。私たちの4歳年上だ。

私は、もちろんお手伝いしていただくと、お金をお支払いするつもりだったので、契約書を交わして欲しいと言ったが、

「そんなのは大丈夫! 俺は、こういうのが許せないから仲裁に入るだけだから」と言われた。

正義感の強い人なんだと思った。それとも、過去に何かあったのだろうか。

──甘えても良いのだろうか……

「ありがとうございます。私達だけだと不安だったので、とても心強いです」

こうして、私は、久慈さんの力を借りて、婚約者の真相を暴くことにした。

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